倉庫などの構造物には、寿命と税務において耐用年数があります。
今回は構築物の税務に面における耐用年数・減価償却について簡単に説明していきます。
耐用年数に関する記事は下記にまとめていますので、あわせて確認ください。
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【木造倉庫】税務における耐用年数・減価償却と寿命
構築物とは
不動産には構築物や建物、建物附属設備という概念がありますが、それぞれの内容には違いがあります。
建物は人の出入りができる構造そのものを言い、建物附属設備は空調設備や電気設備などその名の通り建物に附属している設備のことです。
そして、構築物というのは建物以外の工作物のことを言います。
この点、建物附属設備と異ならないと感じる人もいるかもしれませんが、構築物は建物に附属していないものをさします。
具体的には、水泳のプールやトンネル、公園にあるすべり台や門扉などです。
これらは相続税にも関係します。
相続税と絡めて計算する場合は、構築物の建築時期から課税されるまでの期間の減価償却費の合計金額によって評価することになっています。
この場合、再建築価格を考慮する必要があります。
再建築価格とは、課税時期を判断する際に、新たに建設したり、設備を整えるためにかかる費用の合計額のことです。
難しいと感じる人は、専門家に相談するのが良いです。
耐用年数・減価償却
構築物は工作物でもあるため、永久にそれが機能するというわけではなく、その種類によって、耐用年数が定められています。
ここでは、門扉を例に見ていきます。
門扉は建物の中で最も重要と言っても過言ではありません。
その耐用年数は、門扉がどのような素材で作られているかによって様々です。それが金属製であれば10年で木造でも10年となっています。
その一方で、石造の門扉の耐用年数は35年の年数を誇りますが、他の素材に比べると頑丈であることからこのように法律で定められているのです。
また、門扉は使用されたり風雨にさらされるなどの要因により、その価値は徐々に減少していきます。
この価値が年々減少していくことを減価償却といい、耐用年数の期間でその価値を均等に償却していく、定額法という償却方法で減価償却を行うのが一般的です。
門扉を建設する際にかかった費用を定額法で計算し、各年の必要経費として配分していく必要があるのです。
定額法から計算法を変更する場合には所轄の税務署長に届け出を行うことが求められます。
まとめ
建物を建ててもそれが永遠に機能してくれることはありません。
構築物は必ず耐用年数が定められています。
何かを建てられたからと安心するのではなく、耐用年数表で構築物ごとの耐用年数を確認をすることが大切です。
減価償却の計算も初心者には中々取っつきにくいものであるため、頭を悩ませてしまう人も中にはいるかもしれませんが、専門家に相談したり依頼をするなどして対応すると良いです。
簿記の資格を取得している人であれば、比較的簡単に計算ができます。
構築物は、購入して、満足するのではなく、それぞれの耐用年数を把握し、安心、安全に使用するように心がけましょう。
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